ESを制するものは,就活を制す

 

ESとは,大学生時代の出来事や将来やりたいことをそれぞれ400字程度でまとめ,人事にわかりやすく,一貫したコンセプトを用いて自分の価値を伝える文章のことである。

 

 

 

私が就活生の時は,ESを完成させることに命をかけていた。

「ESの完成」とは,自分にとっていいESと納得できることである。

1月から3月は時間があれば修正し続けたが,それでも自分で納得できるESをかけたのは本選考のES締め切りタイミングギリギリだった。

それまでは何度も何度も数え切れないくらい添削してもらった。

 

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いいESとは,何か。

それは以下の条件を満たすものである。

(1)書類選考で落ちないこと

(2)面接官からの質問を誘導しやすく,質問が想定の範囲からブレないこと

 

ESが通ることが目的ではなく,その後の面接でも使いやすい必要がある。

例えば,ESでインターンについて書いてくる就活生には「なぜインターンを始めようと思ったのか」は面接官に質問させるために,ESにはあえて書かないことをお勧めしている。

あえてESに書いていない穴を作ることで,想定の範囲内での質問をさせる。

こうしたテクニックも,面接を見越していないとESで対策はできない。

 

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就活生の多くは,初期の段階でESを作り始める。

それも,Twitterや就活本で見たことのあるエピソードから自分でも実現可能な文章をほとんどそのまま書いて「ES」と呼んでいる。

そのため,以下のエピソードを書く学生が非常に多い。

 

・塾のアルバイトで生徒に合わせた指導を行い学力を向上させた

・塾のアルバイトで保護者への連絡方法を変えた話

・居酒屋のアルバイトで新しいメニューを開発し,集客数を増やした話

・居酒屋のアルバイトでお客様の情報共有ノートを作成し,集客数を増やした話

・サークルで新入生と先輩を仲良くさせるイベントを企画し,新入生を増やした話

・部活で個人に合わせたメニューを行い,試合に勝利した話

 

上記のエピソードは競合学生が異常に多く,面接官も見飽きたレッドオーシャンである。

ちなみに,「内定くん」というアプリでES添削を募集したら,送られてきた5人のESのうち,3人が「飲食店のオペレーションを問題視した,共有ノートの導入」だった。

 

 

 

 

ありきたりなESが,大手の人事の目に止まる可能性は低い。

別に,珍しいエピソードでなくてはいけないと言ってるわけではない。

どこかでみたような状況,どこかでみたような問題に,どこかでみたような解決策をそのまま持ってくることが問題なのだ。

 

 

 

ESを作成するときに意識するべきなのは,エピソードの背景である。

どういう姿勢やマインドで課題に取り組んだのか,何故その課題に対して行動を起こそうと考えたのか,その行動が結果に寄与するものと思われるかが大切である。

例えば,「居酒屋のアルバイトで,売り上げが落ちました。売り上げを向上させるために以下の取り組みをしました。」という形で書く人が多いのですが,読み手としては「何故,アルバイトなのに売り上げ上げようと考えたの?別にアルバイトなんだから何もしなくていいのでは?」と思ってしまう。

だからこそ,何故その課題に取り組もうと思ったのかが重要なポイントである。

 

 

 

ESは最終面接でも人事の手元に置かれる書類である。

自信の持てない文章を提出して,最後まで後悔しながら選考を受けていては,通るものも通らない。

本選考前に修正し続けて,自信の持てるESを完成させて欲しい。

 

 

 

ESを制するものは,就活を制す。

 

 

 

 

 

内定くんで,ES添削を募集しているので,是非。

たまに,Twitterで無料で募集することもあります。