学歴フィルターはあるのか

12月初旬、インターネット上で突如「学歴フィルター」が話題になった。

 

 

発端は、12月6日にTwitterで投稿された、就職活動中の大学生によるツイートだ。

ツイートには、就職支援サービス「マイナビ」の運営事務局からユーザーの学生に送信されたインターンシップ募集メールの画像があり、メールの件名には「大東亜以下」と記載されていた。

SNS上では同様のメールを受信した複数のユーザーも名乗り出ており、「学歴フィルターで振り分けられているのでは」「内部情報漏えい事故では」と物議を醸すこととなった。

 

 

 

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正直,学歴フィルターはある。

私も,高学歴限定の就活イベントとか,所属している大学がビズリーチに登録されていないとか,人権がないも同然だと憤っていた時期があった。

 

 

 

私が就活をする前,「学歴フィルターとは,一定の大学群以下は選考に無条件に落ちる」というものである。

しかし,想像していた学歴フィルターは実際のものとは違った。

 

 

とある企業のOBOG訪問をしていたとき,社員さんがとても気さくな人かつ,ここでの私の発言を会社に報告する可能性が0だと判断したので聞いてみたことがある。

(OBOG訪問で社員さんにこのような話を聞くのはリスクが高いので,就活生は真似しないでください。)

 

私「実際に入社した社員の方を見て,学歴フィルターはあると思いますか?」

 

気さくな社員さん「あー...あるよ」

 

あるのかーーー!やっぱり...

 

と思ったが

しかし,

 

気さくな社員さん「具体的にいうと,早慶上智が5人ずつ,MARCHが3人ずつ,日東駒専が1人ずつ,国立が10人,それ以外が5人だよ」

*とある企業の話なので,全ての企業に当てはまるとは限りません。

 

私が学歴フィルターだと思っていたのはフィルターではなく,「採用枠」だったのである。

それも,ここまでピッタリ人数が決まっているとは思わなかった。

 

つまり,自分が日東駒専だった場合,帰国子女でTOEIC950点持っていて将来は海外の事業に携わりたいと思っている早慶上智の学生達とは違う枠を争うことになる。

敵は,自分が所属している大学と同じレベルの学生だったのである。

 

 

一方で,Fランより東大生の方が選考の通過率が高いことは事実である。

その理由として考えられるのは,以下の3点だ。

(1)学歴が高いほど地頭がよく,コミュニケーション能力が高く,優秀である

(2)高学歴限定のイベントや就活サービスがある

(3)学歴群の採用枠が少ない

 

 

就活をしていて,大企業の人事ほど面談や面接の機会をくれる傾向があると思う。

そこで個人の能力を判断している可能性が高い。これは,面接練習を多くこなし,場数を踏むことで対策することができる。

 

採用枠を確保してくれている企業どうかは,自分の大学の過去の就職実績を見てみよう。

先輩が1人でも入社していれば,枠がある可能性が高い。

 

 

 

 

 

 

Twitterやってます。

 

 

 

 

ESを制するものは,就活を制す

 

ESとは,大学生時代の出来事や将来やりたいことをそれぞれ400字程度でまとめ,人事にわかりやすく,一貫したコンセプトを用いて自分の価値を伝える文章のことである。

 

 

 

私が就活生の時は,ESを完成させることに命をかけていた。

「ESの完成」とは,自分にとっていいESと納得できることである。

1月から3月は時間があれば修正し続けたが,それでも自分で納得できるESをかけたのは本選考のES締め切りタイミングギリギリだった。

それまでは何度も何度も数え切れないくらい添削してもらった。

 

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いいESとは,何か。

それは以下の条件を満たすものである。

(1)書類選考で落ちないこと

(2)面接官からの質問を誘導しやすく,質問が想定の範囲からブレないこと

 

ESが通ることが目的ではなく,その後の面接でも使いやすい必要がある。

例えば,ESでインターンについて書いてくる就活生には「なぜインターンを始めようと思ったのか」は面接官に質問させるために,ESにはあえて書かないことをお勧めしている。

あえてESに書いていない穴を作ることで,想定の範囲内での質問をさせる。

こうしたテクニックも,面接を見越していないとESで対策はできない。

 

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就活生の多くは,初期の段階でESを作り始める。

それも,Twitterや就活本で見たことのあるエピソードから自分でも実現可能な文章をほとんどそのまま書いて「ES」と呼んでいる。

そのため,以下のエピソードを書く学生が非常に多い。

 

・塾のアルバイトで生徒に合わせた指導を行い学力を向上させた

・塾のアルバイトで保護者への連絡方法を変えた話

・居酒屋のアルバイトで新しいメニューを開発し,集客数を増やした話

・居酒屋のアルバイトでお客様の情報共有ノートを作成し,集客数を増やした話

・サークルで新入生と先輩を仲良くさせるイベントを企画し,新入生を増やした話

・部活で個人に合わせたメニューを行い,試合に勝利した話

 

上記のエピソードは競合学生が異常に多く,面接官も見飽きたレッドオーシャンである。

ちなみに,「内定くん」というアプリでES添削を募集したら,送られてきた5人のESのうち,3人が「飲食店のオペレーションを問題視した,共有ノートの導入」だった。

 

 

 

 

ありきたりなESが,大手の人事の目に止まる可能性は低い。

別に,珍しいエピソードでなくてはいけないと言ってるわけではない。

どこかでみたような状況,どこかでみたような問題に,どこかでみたような解決策をそのまま持ってくることが問題なのだ。

 

 

 

ESを作成するときに意識するべきなのは,エピソードの背景である。

どういう姿勢やマインドで課題に取り組んだのか,何故その課題に対して行動を起こそうと考えたのか,その行動が結果に寄与するものと思われるかが大切である。

例えば,「居酒屋のアルバイトで,売り上げが落ちました。売り上げを向上させるために以下の取り組みをしました。」という形で書く人が多いのですが,読み手としては「何故,アルバイトなのに売り上げ上げようと考えたの?別にアルバイトなんだから何もしなくていいのでは?」と思ってしまう。

だからこそ,何故その課題に取り組もうと思ったのかが重要なポイントである。

 

 

 

ESは最終面接でも人事の手元に置かれる書類である。

自信の持てない文章を提出して,最後まで後悔しながら選考を受けていては,通るものも通らない。

本選考前に修正し続けて,自信の持てるESを完成させて欲しい。

 

 

 

ESを制するものは,就活を制す。

 

 

 

 

 

内定くんで,ES添削を募集しているので,是非。

たまに,Twitterで無料で募集することもあります。

 

就職活動は,これまでの人生で一番辛いイベントだった

 

就職活動は,これまでの人生で一番辛いイベントだった。

 

理由は2つある。

1つ目は,自分が望む理想と実際の結果に差があったから。

2つ目は,シンプルに就活をナメてかかっていたから。

 

大学受験までは,自分の成績が点数や偏差値として見えていたし,ある程度公平に評価されてきた。

就活では,学生の能力や会社の志望度から,面接の髪型,ESの証明写真まで,さまざまな尺度で評価される。

他の学生と数字で比べられず,自分の位置が見えにくいから,倍率が高い大企業にも入れるだろうと過信していた。

 

また,就活が始まる前,私は就活を完全にナメまくっていた。

受けていない企業=まだ落ちていない企業だと考え,受かる可能性は全然あるという謎の自信を持っていた。

少しでも大手の優遇ルートに乗ると,「内定取れたも当然」という顔をして面接を受け,その後連絡が途絶えた企業のなんと多いことか。

 

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息抜きにゲームをする過去の私(参考)

 

就活は,自分のメンタルとの戦いだ。

心が折られそうになるポイントは何度もある。

 

Webテストがうまくいかなかった時...。

一緒に就活をしていた友達が内定をもらったという報告を受け時...。

優遇ルートに乗っていたはずが,なぜか途中で連絡が途絶えた時...。

SNSで,自分がまだ結果待ちの企業の合格通知を受け取った就活生を見つけた時...。

面接で「素晴らしいESで,とても驚いています。ぜひ一緒に働きたいと思っています(ニッコリ)」と言われた後にお祈りメールを受け取った時...。

 

普段は病むことが全くない私も,就活で精神的に疲れてしまった時期があった。

 

大学のキャリアカウンセラーのおじいちゃんに優しい言葉をかけられて普通に泣いたこともあるし,ESを書くために入ったスタバの店員さんに「就活頑張れるおすすめの飲み物ありますか(泣)」と言ってしまったこともある。

 

面接練習をしてくれた社会人から,後日,私のいいところをまとめたメッセージが送られてきたこともある。

(多分,その時めちゃくちゃ追い詰められた顔をしてたためだと思われる。)

 

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就活でコテンパンにされた過去の私(参考)

 

 

しかし,就活生には落ち込んでいる暇はない。就活の悩みや,就活をすることでしか解決しない。

落ち込んでいる間にエントリーの締め切りは容赦無く終わるし,企業説明会や面接の日程は動かすことはできないのだ。

こんな時にも,瞬時に立て直すメンタルが必要である。

 

(持ち駒を)失っても失っても,生きていくしかないのだ。どんなに打ちのめされようと。

 

 

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就活は情報戦でもある。

これまでとは違い,社会に出る準備をしなくてはならない。

自ら人に頼り,情報を集めなければ,社会で生き抜くことはできない。

私は,大学のキャリアセンター,カウンセラー,先生,友達,就活コミュニティの仲間,SNS,親,親戚,OBOG,見ず知らずの社会人の力まで借りていた。

もし,私が1人で就職活動をしていたら,絶対に同じ結果は得られなかった。

 

 

 

メンタルケアにしろ,情報収集にしろ,就活生はもっと周囲の人を頼るべきである。

就職活動の成果は「周囲の力をどれだけ借りたかの総量で決まる」と誰かが言っていた。

就活は1人で乗り越えられるほど簡単ではない。

 

 

 

私も,就活生に力を貸す1人になりたいと思い,このブログを始める。

 

 

 

 

 

 

Twitter,やってます。